散るは覚悟
室内にあった、少し大きめの古そうなソファ。騎士君はそこに座っている。
神官様はその逞しい膝上に跨る様にして向かい合わせになると、騎士君の髪をくしゃくしゃと撫で始めた。
「ふふ、今日もふわふわで可愛いですね」
「僕は可愛くなんか……、テメノスさんの方が可愛いです」
人の気も知らず惚気やがって。いや、実際に知らないのか……。
騎士君が神官様の首元や鎖骨あたりの白い肌を吸う。その度に「あっ♡」といやらしい啼き声が聞こえてくるものだから、張ったままのテントが萎んでくれない。
しばらく触れあいながらいちゃいちゃしていた二人だったが、徐々にその行動に熱が帯びていった。
そして騎士君が神官様を更に抱き寄せる。部屋の中の光は少ないが、二人の様子ははっきりと見えていた。
騎士君が神官様のはだけたシャツを脱がせて、胸元に触れている。夢にまで見たそこへ、思わず身を乗り出しそうなほど自分は釘付けになっていた。
神官様の、ほんのり色づいた淡いピンク色の乳首を騎士君が指で捏ねたり引っ掻いたりしている。
聖職者があんな乳首をしていていいのか?えろすぎでは?と脳内で突っ込むが、でもあの神官様だしな……と何故か納得してしまっていた。
「ね、クリック君……もっと……」
「もっと、どうして欲しいんですか?」
くにくに♡と神官様の乳首が弄られている。乳首だけでなく乳輪もぷっくりと膨らんでおり、いやらしいことこの上ない。
神官様が身を捩りながら、騎士君へ向かって胸を突き出す。
「もっと触ったり、舐めたり……してほしい……です♡」
ぽわわ、と神官様の顔が赤くなっていく。夢で見ていた表情と同じで泣きたくなってしまう。
騎士君は「いいですよ」なんてはにかみながら、要望通りに突起へ吸い付いた。もう片方もコリコリ♡と引っ掻かれている。
「ひぁ、あんっ♡」
途端に神官様は喘ぎながら、無意識に腰を揺らしていた。
騎士君は胸元を貪り続けている。
「あ、それっダメぇ♡気持ち良すぎて、もぅ……んン♡くりっくくん、くりっくくん……ッ♡」
「イきたいんですよね、いいですよ」
吸われながら、もう片方をきゅむ♡と強く摘ままれて神官様は呆気なく絶頂していた。
びくびくと全身震わせながらも騎士君にしがみついて身体を密着させている。その間も乳首を擦りつけていた。
まさか神官様が乳首でイってしまうような淫猥な姿を他人に晒していただなんて。いや、あの騎士君相手だからなのだろうか。
終わった……と思っていたのに、なんと神官様は騎士君の膝からは降りず、そそり立っているモノに自身の孔をあてがっていた。
「こっちも、はやく……♡」
柔らかな双丘で扱く様に張り詰めた雄を挟み、腰を揺らして誘っている。この光景も夢で見た。
そのままゆっくりと腰を落とし、ぐぷ……と亀頭が飲み込まれていっている。
「テメノス、さん……ッ!」
「ん、ぁ……あ、入っちゃいました♡」
二人の熱っぽい吐息が混ざり合う。そのまま深く口づけながら神官様が腰を揺らし、騎士君がそれを掴んで上下に揺すっていた。
「テメノスさんの中、あったかくて、気持ちいいです」
「うれしい♡私もきもちぃ、です……や、ぁ……あ、ぁん♡お願い、もっと奥、いっぱい突いて、ぇ♡」
どちゅどちゅと激しく暴かれている神官様の乱れた顔を見て、自分はこの人のことを何も知らなかったのだと思った。
普段自分たちに見せてくれている姿は所詮は他人へ向けたものだ。騎士君へ甘えたりくっついたりしている姿は、これからも彼以外が知ることは無いのだろう。
騎士君は神官様をソファへ押し倒す様な体勢へと変え、更に奥を突いている。
腰を抱え貫くたびに神官様は彼の欲を練り込まれながら何度もアクメして、善がりながら淫らな姿を晒していた。
「クリックくん、も、無理ぃ……♡」
息を乱した神官様の言葉を飲み込むように、騎士君が優しく口づける。
そして子どもをあやす様に髪を撫でながら「ごめんなさい、もう少しだけ……」だなんて駄々をこねていた。
「んぁっあ、あん♡クリックくん、好き、すき……♡」
「テメノスさん、僕も……愛してます」
それからも幾度となく突かれている神官様からは終いには何も出なくなり、メスイキしながらびくびくと身体を震わせていた。
* * *
何時間ほど経ったのだろうか。いや、1時間程度だったかもしれない。
やっと行為を終えた二人はいそいそと片付け始めている。騎士君が神官様から亀頭を抜くとぐぷりと精液が溢れてきて、そこでまだ恥ずかしがった二人がいちゃいちゃし始めたものだから「はやくしろ」と頭を抱えたものだ。
そうして何事も無かったかのように倉庫を出て行った二人を隠れながら見送って、自分はやっと狭苦しいクローゼットから抜け出した。
「ふぅー……」
大きく息を吸い込む。先程までここで行われていた行為を考えると決して新鮮な空気ではないが、今はとにかく体の中の空気を換えてしまいたかった。
そして倉庫から出ると、仲睦まじく並んで大聖堂から出て行く騎士君と神官様を見かけた。
もうあの二人に近づくのはやめた方がいいのだろう。しかし、神官様への想いは捨てきれない。
しばらくしたらこの村から出て行こう。そう固く決意するのだった。