青天の霹靂
「付き合ってほしい」長年この幼馴染兼ライバルとともに過ごし、多少なりとも相手の考えは分かるようになったと思っていた。だが、姿を消したかと思えば突然帰って来て、挙句の果てにいきなり切り出された台詞になんと返事をしたものか分かりかねた俺は、ひた…
レグリ
それはきっと素晴らしいこと
ああ、まただ。深夜のマサラはひどく静かなはずなのに、外からバサバサと騒がしい羽音が聞こえる。窓を開けると、丁度地面に降り立ったのだろうリザードンの背に乗ったレッドと目が合った。マサラには街灯なんて無いし寝静まった町に明かりは皆無だ。星の輝き…
レグリ
今助けてあげるよ
もし、世界が滅んで何もかも無くなってしまうとしたら。誰でも一度は考えたことがあるだろう。自分にも覚えがあることだった。本当に世界が滅ぶとしたら。「世界」はどうなろうと知ったことではないが、それにまつわる様々なものも同時に無くなってしまうのは…
レグリ
君は罪を犯した
ムードも何もあったものじゃない。たまたまトキワで会ったレッドと人気のない道を散歩をしていた。もともと人が多い町でもないし夕暮れ気だったのもあり、俺たち以外は誰もいない。そして会話が途切れ始めた頃、互いの視線が交わった。その瞬間だった。「ぼく…
レグリ
Simple And Clean
「ポケットモンスターの世界へようこそ!」わざとらしく両手を広げ、きらきら両の目を光らせる少年の前に3つのモンスターボールを並べた。どれにしよう、と呟きながら一生懸命に頭を悩ませるその姿に、思わず口元が緩んでしまう。「ほら、慌てなくていいから…
レグリ
Tenderhearted
遠くにぼんやりと見える人影は、きっと新たな挑戦者だ。どこから噂を聞きつけたのか、あるジョウト出身のトレーナーが挑んできてからというもの、ここへやってくるトレーナーが後を絶たない。今までは人が来ることなどほぼなかったこのシロガネ山は随分と変わ…
レグリ