誰がために
きっとお互い、ずっと我慢していたのだと思う。オレたちは部屋の明かりを消すと無言のままベッドまで移動して、二人して雪崩れ込む様にシーツに沈んだ。
ベッドの上で向かい合いながらキスに没頭していると、ふいに「好きだ」と言われて体が強張ってしまった。
「ごめん、ずっと言えなくて。子どもの頃にカミュにあったことがある話をしてから伝えたかったのに、ずっとうまく言えなくて……」
「もういいって。お前はずっと……オレだけを、好きでいてくれたんだよな」
赤くなりながら頷くイレブンが可愛くて、服を脱がせながらキスを続けた。舌を絡めると息が上がっていって、この後のことを考えると身体が疼いてしまう。
今まで裸ならお互いに見たことも見せたこともあったが、実際にそれに触れるのは初めてだった。童顔で頬はあんなに柔らかいのに逞しい腹筋がそこにある。そのギャップに目を奪われながらなぞる様に触れると、くすぐったいのかイレブンは黙ってしまった。
それに気が付かない振りをしつつすべて脱がせて最後に下着まで降ろしてやると、しっかり反応しているものが出てきた。想像していたサイズよりも大きいソレに驚いてしまう。つん、と指でつつくとビクビクと反応しており、更に先端を撫でていると先程よりも息が上がっているのが分かった。
(興奮しちゃってるの我慢して、がんばって耐えてる……かわいい♡)
しかし興奮しているのはイレブンだけではない。オレはその場に起き上がると中途半端に乱れていた服をすべて脱ぎ捨て、寝そべったままのイレブンの太ももの間に顔を近づけた。
「か、カミュ……?」
たらりと先走りが溢れている先端を舌で舐め、そのまま口の中に含んで吸うように口で扱いた。じゅる……とわざと卑猥な音をたてながらそれを続けていると、イレブンは何も抵抗しないまま夢中になっているオレを眺めていた。
必死になってちんぽを舐めるオレの頭を撫でながら消え入るような声で「きもいちぃ」と言っている。それが嬉しくて腹の奥がきゅん♡と締め付けられる。我慢が出来なくなったオレは口はそのままに片手を後ろへと伸ばし、先程からヒクヒクと疼きっぱなしの箇所へ唾液を纏った指を入れた。
(あ、ああダメだ、我慢できなくなる♡はやくここにいれてほしい、イレブン、おれの、おれだけの……♡)
いつからかオレは自身を慰める時に後ろを使うようになっていたから、今そこを触りはじめたのはほぼ無意識だった。だけどずっとイレブンから求められたくて、受け入れたくて、そうして始めた行為がやっと報われようとしている。
どうやらイレブンはオレが後ろを弄っているのにも気づいたようで、少し体を起こしてそこばかり見ている。いつの間にかそこに収まっている指は3本に増えており、イレブンはごくりと生唾を飲んでいた。この姿を見てどう思っているのか知りたい気もしたが、大好きな人のちんぽを味わうことをやめられないオレは何も喋らなかった。
だが、もうすぐでイレブンが達しそうというところで顔を剥がされてしまった。体を起こし、どうしてと言う代わりに見つめていると急に抱き寄せらた。すると大きな手が後ろにまわってきて、先程まで自分で弄っていた箇所を太い指が優しく撫でた。
「ここ……いつも自分でしてたの?」
熱がこもった声の問いに無言で頷くと、そこを撫でていた指がつぷりと無遠慮に入ってきて思わず「あ♡」と声を上げてしまう。それに気を善くしたのか指は奥まで入っていった。
「あ、ぅ……あっあ、ンん♡いれぶ、ん♡」
「すごいね、カミュがこんな……えっちだったなんて知らなかったよ」
「うぅ、だって……あッん♡」
何か反論しようと思ったのに、指がイイところを掠めたせいで消えていく。ぐぷぐぷと指を加えていく箇所がどんどん拡げられていき、何も考えられなくなっていった。
後ろから与えられる刺激に耐えているとイレブンの空いている方の手が胸元にのびてきた。つん♡と尖っている乳首を撫でるように指の腹が擦ってきて、腰が揺れてしまう。
「や、あッそこ、ダメだってば、あ、んぁ♡」
言ってもイレブンは止まらず、オレの後ろを弄りながら胸への愛撫を続けている。こりこり♡と乳首を指先で引っ掻きながら時折うっすらと色づいた乳輪を撫でられ、耐えきれなくなってきたオレはイレブンにしがみついた。
「もぅ、あッん♡だめ、イレブン、ひッあ、あん♡も、いく、イっちゃう……~~~ッッ♡♡」
きゅむ♡と乳首を摘ままれながら数本の指で媚肉のシコリを撫でられ、呆気なく達してしまった。恥ずかしくて顔を合わせられずイレブンの肩に額を押し付けるようにしていると「カミュ、ごめん」と告げられた。
何が「ごめん」なのか分からなかったが、気が付けばシーツに縫い付けるように押し倒されていた。そしてヒク……♡と疼いている待ちきれない後孔にちんぽを擦りつけてきたイレブンは不安そうな目で「どうすればいい……?」と聞いて来た。その問いにオレは自ら脚を広げ、恋人を煽るように笑ってみせる。
「ここ、ほら……はやく、きて♡」
媚穴を見せつけるように指で拡げると、イレブンが生唾を飲み込んだのが分かった。先端がそこに吸い付いていき、ちゅぷ……♡と音がなる。
しかしどうにも決心がつかないのか、そこから動かないイレブンがもどかしくなって頬を撫でてやる。そして腰を揺らして媚穴で先端を擦ってやると、イレブンは目を細めると汗ばんだ手でオレの腰を掴んできた。
「カミュ、僕は……ずっとずっと、君だけを好きだったよ」
「そんな、の、オレだって……、……あ、アあぁッッ♡♡」
ずぷんっ!と勢いよく挿入されて、視界がちかちかと瞬く。それに気を取られる間もなくピストンされて、隘路を拡げるように抽挿される。
「すごい締め付けてくる、……かみゅのナカあったかくて、きもちいいね?」
「ひ、ァああッ♡そのまま、ああァッあん♡奥、いっぱいちんぽで突いて♡もっといれぶんのちんぽ欲しい……ッ♡」
どちゅっ♡どちゅん♡と何度も突かれ、イレブンのこと以外考えられなくなっていった。お互いの声と肌がぶつかる音だけが響いて、頭がおかしくなりそうだ。
イレブンの表情がどんどん余裕の無いものに変わっていくのに気が付いて、オレはわざと自分を犯す雄をきゅう♡と締め付けた。
「はぁ……ッ、いいよ♡イって、おれのナカでイって♡」
「かみゅ、……そんなこと言われたら、も、ぅ……ッ!!」
直後、オレの中でイレブンが達したと同時にオレも絶頂を迎え、ぴゅるっ♡と精液が溢れてしまった。
そしてこちらが息を整えようとしているとイレブンは腰を掴んでいた手をオレの胸へと移動させて、そのまま容赦なく揉み始めた。
「あッ、あん♡なんで……ひぅ♡」
「だってカミュのおっぱい、すごいえっちなんだもん……。着替えのときとか頑張って見ないようにしてたから、いっぱい触らせて?」
するとイレブンは姿勢を下げ、勃起した乳首に吸い付いて来た。舌で突起をねっとりと舐められ、思わず「ひぁ♡」と甘ったるい声を出してしまう。
もう片方も指で撫でられたり引っ掻かれたりを繰り返されて、びくびくと身体が震えてしまう。途中で強く吸われながら勃起乳首を摘ままれてしまい、再びぴゅるっ♡と欲を吐き出してしまう。そんなオレを見てイレブンは息を荒げたままキスをしてきた。
「おっぱいでイってるの、かわいい」
「だって、ぇ……あ、ンん♡」
キスをしたまま硬くなっているちんぽを後孔に押し付けられる。とろとろと涎を垂らしたそれにキスをするようにオレも腰を揺らし、はやく続きをしてほしいとせがんだ。
イレブンはオレの肩脚を抱え上げると、すっかりちんぽを咥えることを覚えてしまった箇所にずぷりと先端を挿入してきた。
「ぁ、ン……♡」
それだけで甘イキしてしまい、力が入らなくなってシーツを掴む。するとイレブンは弱ったよな声で名前を呼んできた。
「ごめんカミュ、僕もう止まんないかも……」
ずぷぷ……♡とゆっくり挿入されたかと思えば、すぐに激しく腰を打ち付けられた。止まらない行為に夢中になって、今与えられているものすべてが夢の様だった。
「かみゅ、好きだ、ずっと好きだよ……昔のことを思い出してなくたって、君のことだけが好きだ、から……!」
どうして、もっとはやく伝えなかったのだろう。何度も好きだと言ってくれるイレブンに、胸の奥が締め付けられていく。
「おれだって、ぇ♡好き、いれぶんが好き♡かわいいおれだけのイレブン♡ずっと一緒にいて、ぁ、ああッッ♡」
どちゅんっ♡と最奥を突かれる度に、連続で甘イキを繰り返してしまう。ぴゅっ♡と吐き出されていくものを見て、イレブンは余裕の無い表情で乱れた吐息交じりに熱い息を吐いている。
「おれのなか、イレブンでいっぱいにして……♡」
そう言って締め付けると、イレブンはオレの身体をぐいっと抱えなおした。そのまま深く突いてきて、最奥を何度も何度もちんぽで犯される。
「あ、うぁ、ン♡いれぶんのちんぽ気持ちぃ♡またイく、いく♡あ、あぅ♡ちんぽでイっちゃう、ぅ♡ひぁ、ん♡」
「いっぱいイっていいよ、僕もイきそう……ッッ!」
「あ、ああア……♡♡」
どくどくとたっぷり注がれる感覚に視界が揺らいでいく。
意識を手放す前に見えたのは、愛おしそうにこちらを見つめる勇者の顔だった。