宵が振る
まるで砂漠のど真ん中にいる様な酷暑の中、悟空とベジータは激戦を繰り広げている。
右も左も景色が変わらない真っ白な空間で二人は時間を忘れ拳を交えていたが、腹に打撃をくらったベジータが地面に倒れてしまう。その姿を見た悟空は慌てて駆け寄り声をかけた。
「ベジータ、大丈夫か?」
顔を上げたベジータは悔しそうに眉を顰めるだけで何も言葉を発さない。もしかしたら当たり所が悪かったのだろうかと顔を覗き込むと目が合い、その次の瞬間にはベジータは意識を失っていた。
この精神と時の部屋では重力や気温や空気など、あらゆる要素が体への負担となっている。修行場としては申し分が無いが何時間も戦っていた状態で体力を奪われているベジータが倒れてしまうのも無理はない。どちらにせよこれ以上修行を続けてもお互い体力を消耗するだけだっただろう。
悟空はベジータを横抱きにすると居住区である神殿に戻り、眠る体をそっとベッドに降ろした。この茹だる様な暑さのせいかベジータの額からは汗が伝っている。近くにあったタオルでそれを拭ってやると「う……」と呻き、苦しそうに浅い呼吸を繰り返していた。
(やっぱり暑くて苦しいんかな。ベジータの格好ってオラと違って暑そうだしなぁ)
身に着けているものを外してやった方が少しは楽になるだろうと、ベッドに乗り上げグローブを外してやる。彼の素手を見るのは久しい気がして、悟空は物珍しさにそれをじっと眺めた。日々戦うばかりの手は傷跡がありお世辞にも綺麗とは言い難かったが、単なる見た目の美醜ではなく戦士の手として美しいと思った。なんとなく甲を撫でてみると思ったよりも滑らかで、誰に見られているわけでもないのに何故だか気恥ずかしくなり慌てて手を離す。
次に戦闘ジャケットを脱がせると胸への圧迫が無くなった為か、先程よりも幾分か顔色が良くなっていった。苦しそうだった呼吸も穏やかになり、悟空は胸を撫でおろす。
これで安心だろうと思いその場を離れようと思ったが、普段あまり見ることが無い無防備な姿に目を奪われてしまう。その場に立ち尽くした悟空は寝息を立てる眉間に皴の無い穏やかな顔をじっと見つめた後、以前から気になっていた場所に手を伸ばしていた。
(体の大きさも作りも違うからかもしんねぇけど、ベジータのここってオラとは違うんだよなぁ)
邪念を払うことなく指先が触れた先は、規則的に上下している緩やかな丸みを持った二つの山だった。ふに、という効果音が似合う程に指が沈む胸は柔らかく、力を入れていない状態ではこんなにも見た目とギャップがあるのかと驚いた。
ベジータが普段から着用している青色の戦闘服はぴったりと肌に沿っており体のラインを強調するような作りだ。今はブルマが新しく用意したダークグレーの戦闘服を着ており、以前の戦闘服とはデザインが異なるが基本的な見た目はほぼ変わらない。どちらにせよ、激しい修行を行って作り上げられた見事な肉体を惜しみなく出している。小柄なのにタフなベジータの体に見惚れたことがあり、同じ純粋なサイヤ人でも育ちと体格が違うだけで自分とはこうも違うものかと感心したこともある。そう言った経緯から、悟空はベジータの体のつくりに興味があった。
ふにふに。ふにふにふにふに。心地の良い柔らかさに更に夢中になって触れていると「んん……」と小さな声が漏れたのが聞こえ手を離す。起こしてしまったかと思ったがその様子はなかったので再び手を伸ばし、今度は指先だけではなく両手で揉むように触れてみた。押し上げながら掴むと寄った胸が深い谷間を作り、その度に心が奪われていくような感覚になって悟空は我を忘れ豊満な胸を揉み続けた。
悪戯は更にエスカレートしていき、ついには直に触れたい欲を抑えきれず服に手をかけた。起こさぬよう注意を払いながらトップスを捲ると、今まで見たものとは全く違う印象の胸筋が現れた。戦闘中とは違い艶っぽい丸みを帯びており、つい先程まで入念に揉まれていた為かツンと尖っている乳首を見て悟空は思わず息を呑む。女のそれとは違うことは分かるが、どうしてこうも目を奪われるのだろう。ぷくりと膨らんでいる少し大きめの乳輪を弧を描く様に指でなぞる。眠っているのに触れるとぴくぴくと小さく反応する身体に誘われるように隆起しているものに吸い付いて舌で転がした。味なんかしないはずなのに甘い気がして止められない。もう片方も大きな手の平で包めば、埋もれてしまいそうなほど指に吸い付いていった。
舌で突いたり吸ったりを繰り返していると充血した乳首は更に硬くなり、指でコリコリと引っ掻くと「はぁ……」と熱い吐息を感じた。まだベジータが起きていないことを確認して、今度は二本の指の腹でシコシコと摘まんでは撫でる。びんびんに勃起した乳首を撫で先端を強くひっぱると、眠っているはずの無防備な体がびくびくと震えながら刺激に耐えていた。こねくりまわす度にぶるんっとバウンドする柔らかな胸から目が離せず、触れてほしいと主張するように色づいている両の突起に悟空は再び舌を這わせる。「ここまでするつもりではなかったのに」と何度も頭の中で言い訳が木霊するが聞こえない振りをした。
存分に同胞の胸を堪能した時、自分の下半身に異変を感じて悟空は溜息をついた。完全に、目の前の官能的な肢体へ欲情している。背徳感から視線を逸らし「もう止めよう」と思った、その時だった。
「……、カカロッ、ト」
小さな口が動き、自分の名前を呼んだ。はっきりと聞こえた声に鼓動が速くなっていく。ばくばくと煩い心臓に邪魔されつつも、こちらを惑わす見事な腹筋を優しく撫でた。
「なあベジータ、……本当はずっと起きててさあ、オラのこと揶揄ってるんだろ?」
抑えた声で囁くが返事はない。腹に触れていた手を腰へ動かし、そして太ももへ移動し服の上から何度も撫でる。手が太ももの内側へと辿り、同胞が男であることを象徴している箇所をぎゅう、と掴んだ。硬くなっているのを感じて、悟空は渇いた笑いをこぼす。
「ベジータが悪い、なんて思っちまうんだ。オラ一体どうしちまったのかな。全然分かんねえや」
丁寧にブーツを脱がせてやり、戦闘服のボトムスを下着ごと剥ぎ取るとぷるんっと勢いよく小振りのペニスが顔を出した。先端は先走りでぬらりと光っていて、胸の奥に眠っている欲が引っ張り出される。
露わになったベジータの下半身を見て、 悟空は昔の記憶を呼び起こす。亀仙人のもとへ男連中で訪れた時、まわりは酒が入っていたこともあり下世話な話で盛り上がったことがある。性的な話題に興味のない悟空は食事することをメインに話半分に聞いていたが、同じ男として体の構造には興味があった。子を成すことは出来ずとも男同士でもセックスを行えるという事実や、男でも挿れられて感じる部分があるということに衝撃を受けたものだ。修行には使えない知識だろうが、今まで考えたこともなかった事柄だけになんとなく頭の隅に残っている記憶だった。
そんな記憶を辿りながらベジータの太ももを掴み左右に大きく開かせる。その奥に隠れていた何かを待っている様にヒクヒクといやらしく疼いている窄まりを見て、悟空は喉を鳴らした。薄く色づいている綺麗なふちをなぞり、つぷり……と人差し指を一本入れてみる。第二関節が収まったところでナカの窮屈さを感じたが、それ以上に想像していたよりもすんなりと指が入ったことに驚いた。男の体とは、こういうものなのだろうか。
それでもこれ以上の挿入は厳しいと踏み、一度窄まりから抜いた手に唾液を垂らし指に纏わせる。潤滑剤の代わりとしては心許ないが、無いよりかはましであろう。再度指の挿入を試みると、今度は奥までにゅるりと収まった。肉壁を解す様に押しつぶしながら挿入する本数を増やしていく。ぴくんっと一瞬だけベジータのナカが収縮し、悟空は顔を上げた。少し寝息が乱れてきている気がするが、もうどうしようもない。そのまま指を動かしお腹側へ押し込むと、寝ている体が身じろいだ。
「んっ、んン」
甘い声とともに、イイ所を探る様に腰が揺れている。本当に寝ているのかと心配になったが、もう悟空にはベジータが寝ていようが起きていようがどちらでも良かった。
触れた感触が他とは少し違った場所をぐにぐにと押しつぶす。すると「もっと」と強請る様に指が咥え込まれていく。きゅう、と締められる感覚に悟空は熱い吐息をもらした。
「あ、ぅっ……は、あッ、ぁ……」
恐らく眠ったまま、ベジータは悟空から与えられる刺激を享受している。身を捩り、腰を揺らし、蕩けるような声を出す様にどこか慣れを感じて胸の中をもやもやしたものが覆っていく。こんな乱れた姿を他の誰かにも見せたことがあるのではないか。他の男と同じようなことをしていたのではないか。一度そう思うと考えることを止められず、悟空は後ろ頭をがしがしと乱暴に掻いた。
気が付いた時には自身の前を寛げ、昂る雄を取り出していた。先程まで好き放題に扱っていた後孔へ先端を押し付けると悟空の挿入を待ち侘びていたかのようにパクパクと開閉し、あっという間に咥え込んだ。
「は、あ……ベジータぁ」
腰を掴み名前を呼びながら、ゆっくり侵入を進めていく。先端が前立腺を刺激しているのかベジータの腰が揺れ始め、声が漏れ始めた。
「んん、かかろっとぉ……」
こんな時に、名前を呼ばないでほしい。せっかく、せっかく自分を保とうとしているのに。
我慢の限界が来てしまった悟空は腰を掴んでいた手に力を入れると勢いよく引き寄せ、ずぷんっと一気に奥まで挿入した。
「ッ――――ふ、ぁッあ、……っあ、かかろ、っと……?」
「……、……ベジー、タ」
今度は、しっかりと目が合っていた。ベジータのぼんやりとした視線と悟空のぎらついた視線が交じり合うが、そんなことはお構いなしに腰を強く打ち付ける。
「ぅ、何し、てッ……あ、あん!っあ、ッ!ああッン、ンんっあ、ぁん、あ!」
「ッはぁ、ベジータが、悪いんだぜ……おら、こんなの知らなかったのに。ぜんぶ、ぜんぶベジータが、変えちまったんだ」
「わか、んな、い……、ああっ奥に入って、きて、る、ぅあっあ、ひぁ、ん!」
やっと状況を飲み込めたのか、ベジータの焦点が定まっていた。ピストンに合わせペニスが揺れており、しっかりと勃起させている。どちゅどちゅと抽挿を繰り返せば、善がる声を上げていた。
酷いことをしている自覚はある。寝込みを襲い、無防備な体を好きに扱い、仕舞には責任を押し付けようとしている。だけど、それでも拒絶や制止を取ろうとしないベジータに甘えてしまう。本当は“これ”を望んでいたのではないかと都合の良い方へ解釈してしまう。だから、ベジータが悪い。心をかき乱す淫らな姿が悪い。雄を求めるような甘ったるい声が悪い。愛おしそうに、名前を呼ぶお前が悪いんだ――――。
上から覆いかぶさる様にして、更に奥へと怒張を押し込む。柔らかな肉壁がきゅうきゅうと締め付けてきて、悟空は堪らず腰を打ち続けた。
「あっそこは、ぁ、んあアっ、んッ!そこ、気持ちいい、から、やぁ、ッいく、ぅ、イっちゃう、ッ!」
「……気持ちいいなら、構わねえじゃねえか」
ばちゅばちゅと肌がぶつかる音が神殿に響き、セックス以外のことが考えられなくなる。背に腕が回されきて、悟空は目を細めた。
喘ぐ口が物欲しそうにしていることに気が付き、同じもので塞いだ。ベジータはうっとりとそれを受け入れると舌を絡ませてきたので受け止める。口の端から涎が垂れることも厭わず深くキスをすると、ナカに収まっているものを締め付けるように腰が揺れ始めていた。
「ほらベジータ、分かるか?おめえのここに、オラのちんぽ全部入ってんだぞ」
激しくピストンを繰り返しながら上下する腹を撫でてやる。ベジータは身を捩ると恥ずかしそうに顔を背けた。
抜けるギリギリまでペニスを引き抜き、また一気に挿入する。そうするとベジータは苦しそうな顔をするものの、ナカに入って来る屹立を放すまいと締め付けてきた。
「なあ、……オラのちんぽ、そんなに好きか?」
その場の軽口のつもりで出た言葉だった。だけど同胞は、頬を赤らめながら何度も小さくこくこくと頷いている。
「ん、カカロットのちんぽ、ちんぽ好き、ぃ……。オレ、は、ぁっ、カカロットのこと、が……」
腕だけでなく、両足も腰に絡みついてきた。ぐ、と体を引き寄せられ、再びキスを繰り返す。
そのまま一際奥を突くと、二人とも同時に絶頂を迎え果ててしまった。ベジータは吐き出された悟空の欲をナカで受け止め、肩を震わせながら満足げな表情を浮かべている。
「ああ、ずっと夢みて、た、……いつか、こんな日が来てほしいって」
余韻を噛み締めながら唇を合わせ、ちゅ、ちゅとリップ音を響かせる。啄むようなキスと甘えるような声に、悟空はびりびりと身体が痺れるようだった。
見れば、ベジータは恍惚の表情で悟空を見つめている。その声も姿も確かに本物のはずなのにどこか現実味を感じないのは、ベジータが悟空を通して夢を見ている気がしたからだ。
「なあベジータ、もっとオラが欲しいか……?」
その言葉にベジータは目を見開く。そしておずおずと手を伸ばし、悟空の頬を包むように触れた。
「ほし、い、……もっと、カカロットが欲しい、ぃ」
その言葉に笑みを浮かべた悟空は動きを止め、彼が寝ている時に散々悪戯した胸へと触れる。やんわりと揉みながら、指先で両の乳首をカリカリと引っ掻く。
「んっんぁ、やぁ、あんッ!そこ、はァ、んッ、弱いからダメだ、あぁ、あっ!」
「ここだけじゃなくて、オラが触るところぜーんぶ弱いだろ?」
「うぅ、ぁ、気持ちい、い……、もっと、触ってぇ……」
弱々しいながらも素直な声が聞けて悟空は更に上機嫌になる。隆起した突起を強く摘まんで離せば豊満な胸はぶるんっと勢いよく揺れ、収まったままの萎えたペニスは肉壁に圧搾されて硬度を取り戻していった。
「おっぱい気持ちいいの、やらしいな。……なあ、ベジータはこういうの、慣れてるんか?」
訊いてはいけなかったのかもしれない。だけれど、訊かずにはいられなかった。ベジータが誰とどういう関係を持っていようが口を挟む権利はないのに、もし、彼の身体をこんな風にした男がいるならば――――。
ベジータは何かを考えるように口元に手を当て、視線を泳がせている。これは言えない何かがある時だろう。つまりは、悟空にとって都合の悪いことだ。黒いものが体を蝕んでいく気がして、胸を揉む手に力を込めた。
「ベジータぁ、ちゃんと話してくれなきゃオラ分かんねぇよ」
すりすりと指の腹で先端を撫でながら柔らかな胸を揉む。唾液を絡ませた指先はぬめりを帯びており、刺激されたピンク色の乳首は眠っていた時よりも淫猥に勃起していた。
「かかろ、っと、ぉ、ッぁん、あッああっあ、あん、ッああ!」
「あんあん喘いでるだけじゃなくてさ、おっぱい触られるのも、ちんぽ突っ込まれるのも、どうして好きなのか話してくれねぇと」
ベジータのペニスも勃ち上がっており、触れられてもいないのにびくびくと震えている。シーツを掴み快感に耐えているだけで何も話そうとはしない様子だが、悟空は構わず指に吸い付く肉をこねくり回した
「んンっあぁ、もう、や、ぁっあ!あん、またイ、っちゃ、ぅ!ッゃああっっ〜〜〜――ッッ!!」
ベジータの腰が大きく跳ね、ぴゅるっと精子を吐き出した。腹にかかった白濁を眺めながら軽いキスを落とすと、ベジータは「うう……」とくぐもった声で呻きながら両腕で顔を隠してしまった。
「すげーなぁ、おっぱいだけでイけちまうんか。……思ってたよりもえっちなんだな、おめえ」
「それ以上、何も言うな……」
顔を隠したままベジータは動かなくなってしまったので、悟空は「よいしょ」と声を上げ汗の浮かぶ腰を掴んだ。その様子に驚いたベジータが、ぎょっとした様子でこちらを見ている。
「き、貴様……何して……」
「だってオラまだイってねえもん。それにベジータが言ったんじゃねえか、もっとオラが欲しいって」
腹のナカで張り詰めたままの怒張を揺らす。すると途端に腰が抜けたのか、ベジータは表情を蕩けさせると泣きそうな顔で自ら脚を開いた。
「なら、もっと寄越せ。……オレが、満足いくまで」
きゅ、と種を強請る媚肉に締め付けられる。悟空は射精してしまいそうなのを我慢しながら腰を引き寄せ、思うがままに腰を打ち付けた。
* * * * * * *
「あ、ああっう、ぁっああ!きもち、いい、もぅだ、めだ、またイっちゃ、う!」
「ああ、何度目かな、オラもまた出そうだ」
悟空はベッドの上で四つん這いになっているベジータの腰を掴み、背後から激しく突いている。
連続でイき続けている体はぎゅうぎゅう締め付けてきて離そうとしない。達した余韻が醒めぬ内に何度も何度も抽挿を繰り返す。すっかり敏感になった体はどこもかしこも性感帯になってしまっているようで、悟空が触れるだけで甘い痺れを起こしている。
「ベジータがオラのちんぽ離さねえからだぞ。ほら、また中に出してやるからな……」
「あんっ、ああ、かかろっと、かかろっとのちんぽ、ちんぽ欲しい、ぃ、ぁッあ、あん!もっと、ぉ、んぁ、ああ、ッッッ〜〜〜!」
言った直後、どぴゅ!と射精をしてベジータの体を震わせる。もはやベジータのペニスからは何も出ず、とろとろと中イキを繰り返している。
一体どれほどの時間が経ったのか。汗の伝う白いうなじを眺めながら悟空は考えていた。
掴んだ腰から手を離し萎えたペニスを引き抜こうとするが、ベジータがそれを寂しそうに見ているので一旦止めることにする。
「結局、答え聞いてねえな」
強く掴み過ぎて赤くなってしまった腰を撫でてやりながら話しかけると、肩越しに互いの視線がぶつかった。
「……なんの話だ」
「おめえが、オラ以外の男とこういうことやってるのかって話」
するとベジータはばつの悪そうな表情になり、顔を背けられてしまった。その隙にペニスを引き抜くと、どぷり……と悟空が吐き出した欲が溢れ出す。出切っていない分を掻き出してやろうと指を入れると腰が揺れており、自分に善がる姿に悟空の頬が緩んだ。
指で精液を掻き出しながら、わざとらしく前立腺を刺激してやる。「んんっ」と甘い声が漏れ、恨めしそうな視線がこちらを射抜いた。
「そんなことをするなら、もう一回……、あっ!」
ベジータが全てを言い終える前に指を抜き、いつの間にか硬くなっていた屹立をもどかしそうにひくついている窄みへ押し込んでやる。ずぷんっと勢いよく挿入してやれば、嬉しそうにきゅうきゅうと咥え込んでいた。
「あんっあ、ぁっ!また、ちんぽ入って、るぅ、ッ!カカロットのちんぽ、っうう、あ、もっと、もっとぉ」
「おめえが満足するまでって、約束したもんな。……はは、おめえの中……もう、オラの形になっちゃってるかもな」
貫くたびに嬌声を上げ腰を揺らす姿に虜になっている。強請られたからではない。約束など関係ない。自分がこうしたいと思っている。頭の中は、もうベジータとのセックスしかなかった。
枕に顔を埋めながら腰を高く上げるベジータに覆いかぶり、精子を絞ろうとする媚肉をバックで犯す。もう悟空には目の前の同胞を優しく扱える自信が無く、ただ思うままに喘がせていた。
「ひ、ぁッああ、きもいいい、カカロットのちんぽ気持ちいい、好き、好き、ぃ、あ、あん!もっと、奥にぃ、ほしい、いッ!」
奥にゆっくりと刺激を与えながら抽挿を繰り返す。ちんぽ、ちんぽと強請る様子に何かあると分かっているのに、そんなことよりも目の前の男を狂わせたくてたまらない。
「もう、オラも止められねぇんだ。……何度でもやるからな、ちゃーんと全部受け取れ、よ……ッ!」
「ァあ、ああっん、ん!かかろっとのちんぽ、んん、!んぅ、中にきて……る、ぅ、あんッあぁ、またいっちゃ、うぅ~~~──ッッ!!」
ペニスを咥え込んだまま、ベジータはシーツに沈んでいった。その背を撫で、愛おしそうにそっとキスを落とす。二人とも、すっかり変わってしまった。いや、変わったのは自分だけなのかもしれない。
再び夢の中へ行ってしまった同胞の隣に寝転び、悟空はそっと目を閉じた。