夢で会えるよ
目を覚ますと、じゅるじゅると何かを吸うような音が聞こえて悟空の頭は一気に覚醒した。音だけではない、もっと違う感覚が体の中心に集まっている。音がする方へ視線をやれば、その正体はあっという間に明らかとなった。
「あ、んぅ……かかろっとぉ、……♡」
ベッドの上で仰向けに寝ている素っ裸な悟空の脚の間に同胞の顔がある。これはまさか、と辺りを見渡して室内の様子から例の夢の中だと気が付いた。どう見ても、あの世界のベジータを抱き潰した小屋の中だ。
ということは、今目の前で悟空のペニスをしゃぶっているベジータも夢の中のベジータで間違いないだろう。恍惚とした目で血管の浮いた勃起ちんぽをうっとりと見つめ、舌を這わせながら必死に咥えている。
「ベジータ、おめぇ……ッ!は、ッぁ……」
「やっと起きたのか?んン、ぅッ♡かかろっとのちんぽ、ずっとオレの口の中でビクビクしてるぞ……♡ふ、あぅッ、おいひぃ♡ちんぽ好きぃ……♡」
ぐぽぐぽと音を立てながら喉奥まで咥え込み、種を絞ろうと吸う姿に興奮しないわけがない。じゅる、と強く吸われ悟空はベジータの口の中で果ててしまった。
「ひぅ、んッぅあ゛……ッッ♡」
ベジータは押し込まれたものをごくんっと飲み込み、小さな口を開けて何も残っていないことを報告するように中を見せつけてくる。そして悟空の上へ乗り上げてくると、まるで心臓の音を聞く様に胸の上へ頭を乗せて体をすり寄せて来た。目を閉じてじっとしたまま動かない逆立った黒髪を撫でてやる。すると、ちらりと視線をこちらへ向けた。
「……貴様は、これが夢だと思うか?」
ベジータの言葉に息を呑む。これが夢でなければなんだと言うのだ。全部自分にとって都合の良い夢でなければベジータがこんなことをするわけがないのだと、悟空は頷く。
「夢、だと思ってる。だってここは変な世界だし、おめえはベジータだけどベジータじゃねぇから……」
「ああ、前にオレとそっくりな奴がいると言っていたな。確かにここは貴様の夢の中で、だけど半分現実だ。はじめて貴様がここに来た時に大きな穴から落ちて来ただろう。あれがここへの入り口だ。そしてこの夢を作ったのは、貴様ではない」
夢を作る、という意味が分からず悟空はベジータを見る。その目は嘘をついていない。話の内容に追いつけず、悟空はベジータを支えながら体を起こしてベッドの上で向き合った。
「ちょ、ちょっと待ってくれよ。夢を作るってのも分からねえけど、それをオラじゃない奴が作ったって、どういう……」
「これは天使が作った夢だ」
悟空は最後に見た時のままの相変わらず目に毒な格好をしている男の肩をしっかりと掴み、大きく息を吐いた。悟空の知る天使は少ないが、それが誰なのかはある程度の予想は着く。
「天使が作ったって、一体なんのために」
ベジータは何かを考えるように眉を寄せ、そして真っ直ぐ悟空を見つめた。
「それについては知らない。夢と言うのは人の願望や欲望を映し出す鏡だ。ただ天使の作る夢は、それを更にはっきりと具現化させる。オレは貴様の夢が作られた時に一緒に生まれた。つまり、貴様には現実の“ベジータ”に思うことがあってオレが生まれたというわけだ」
ベジータに思うことと言われ、悟空ははっと息を呑む。そう言えば、確かに現実と夢の中の同胞は外見や口調は似ているものの中身が違う。ベジータは悟空に好きだとは言わない。だけどここの彼はそれを簡単に口にする。愛おしそうに体を寄せて来ては甘えてくる。
確かに、夢だけでなく現実でもそうであれば良いのにと思ったことはある。だけど心から願っていたのかと言われれば分からない。どうして自分がこんな夢を見ているのか分からず、悟空は考えを整理しようと頭を振った。
「願望や欲望……じゃあ、おめえがそんな格好でオラととんでねぇえっちしてくれるのも、好きだって言ってくれるのも、オラが望んでることだっていうのか」
「さあな、すべてが願望なわけではない。貴様はオレの格好をとんでもないと言うが、オレにはそれが分からん。“ここ”では不思議なことなんてない。起こること、見えることが“普通のこと”だからな……。つまるところ、貴様は現実世界のオレにもっと正直になって欲しいとでも思ってるんじゃないか?」
ベジータの言葉に悟空は更に首を傾げ、肩を掴む手に力を込める。ベジータは依然としてこちらを見つめ、全てを見透かそうとしている様だった。
「天使の作る夢は主の願望を誇張させるんだ。例えばもっと大胆になって欲しいと思っている、だとか……」
「どうしてそう思うんだ?」
「……それ、は」
悟空がうんうんと唸っていると、ベジータは肩を掴んでいる手を払い悟空の膝上に乗り上げて首に腕を絡ませた。ぐっと顔が近づいたかと思うと柔らかく形の良い双丘が悟空の再び張り詰めたペニスを挟んできて、呼吸が荒くなっていった。
「オレは貴様を前にすると、どうしようもなく体が疼く。どうしようもなく愛おしくなって好きだと言いたくなる。そうなるように作られているからだが……オレがこうなるということは、貴様が現実のオレにそう願っているからだろう」
ゆっくりと腰が降りてきて、ずぷ……と先端が窄みに吸われていく。乱れる息に惑わされるように、悟空の頭の中はぼやけていった。
「ぜんぶ、オラのせいなんか」
「貴様が現実から持ってきたものを食べたせいでオレはそっちの世界とリンクするようになっちまったんだ。あれがトリガーだった。口にしてはいけないと分かっていたのに、うぅ……ッ、オレは貴様を恨むぞ……♡」
ゆるゆると淫らに揺れる腰に翻弄され悟空の怒張は飲み込まれていく。ぱちゅ♡ぱちゅ♡と音が響き、善がるベジータは嬌声をあげながら悟空にしがみついていた。
「あっあぅ、はぁッん♡もぅ、これが無いと……ひぁ、んっ♡貴様のちんぽがないと、ダメ、なんだ……ぁッ♡」
「ベジータはこっちも好きだろ、ちんぽだけで良いんか?」
言いながら、目の前のぷっくり膨れたピンク色の乳輪を舌でなぞってピン♡と尖った生乳首を吸う。
「ぅッやぁ、あン♡いや、ぁッ♡おっぱいだめ、乳首こりこりしちゃ、や、ゃだ♡すぐイっちゃう、ぅ――~~~ッッ!!♡♡」
その言葉は無視して舌先でコリコリ♡とつっついてやれば、ベジータは仰け反ってアクメしていた。悟空は息を乱し震えている男がちんぽを締め付けたまま離さないので媚肉に誘われるように揺れる腰を掴んで激しく上下させてやる。どちゅどちゅと奥まで突いて抽挿を繰り返して隘路を辿り、S字結腸を勢いよく突けばひときわ高い声で鳴いていた。
「ッあァあ゛♡や、らぁッそこ、だめ、だめぇ♡ふぁ、あんッ奥きもちィ、ひぅッ♡またイく、カカロットのちんぽでイっちゃぅ♡ひぁ、あアぁッん♡ぁ、かかろっと、かかろっとォ……♡」
脳をびりびりと刺激するような強烈な快楽に、徐々にベジータの呂律があやしくなっていく。視線が交わり、どちらからともなく唇と重ねてくちゅくちゅと舌を絡ませていた。
「ぜんぶ、ぜんぶ貴様のせいだ、貴様がオレなんかを好きなせいで……オレが、あいつが、貴様を好きなせいで……ッ♡」
「……あいつが、おらを好き?」
悟空の問いには応えぬままベジータは与えられる快楽を必死に享受している。下から突き上げられてナカを犯され、頭の中は淫穴でちんぽを咥えることしか考えられない様だった。
「ぁ゙あ、んぅ♡かかろっと、これッだめ、ぇ♡ぁンっうぅ、ひぁッ♡またきもちぃの、きてる、ぅ♡ぁうッ、ちんぽ好き♡カリ高ちんぽでイく♡またイっちゃう、イく、ぅ……~~~ッッ!!♡♡」
「オラもイっちまいそうだ、ッなぁべじーた、おらは……ッ!!」
喘ぎながらベジータは絶頂し、同時に悟空も離すまいと締め付けてくる肉壁へと押し込む様に射精していた。ベジータをベッドの上に寝かせながらゆっくりと萎えたものを抜くと、ごぷ……♡と下品な音を立てて今し方出したものが溢れてきて今更になって気恥ずかしくなる。
「なあベジータ。あいつがオラを好きってどういうことだ、あいつって誰なんだ?」
悟空はベッドの上で横になったままじっとこちらを見ている男に声をかけた。すぐには返事は来ず、ほんのり染まった頬と泳いでいる視線から察するに言いにくいことなのだろうと予想が付く。
「教えてくれよ。オラは自分のことが知りたい。ベジータのことが知りたい。いいだろ?」
隣に寝そべり視線の位置を合わせる。するとベジータはもぞもぞと悟空の方へと体を寄せ、擦れたシーツが皴を作った。そのまま胸板に顔を押し付けてきたので顔は見えないが、どうやら話してくれるつもりにはなったらしい。
「……さっき、夢の世界のオレは貴様の望みを投影した存在だと言っただろう。でも、それだけじゃないんだ」
「えっと、つまり?」
「オレは……、現実世界の“ベジータ”に影響を与えているんだ」
声が震えているのが分かり、自分よりも随分と小さい体に腕をまわして落ち着かせるように背を叩く。すると顔を上げてきたので顔にキスを落としてやれば落ち着きを取り戻していた。
「そっか、だからオラの知ってるベジータが変わって、なんか……えっちになってたってことか」
「何がどう変わったのかまでは分からんが、貴様がそう思うならそうなんだろう。オレの影響を受けてそうなっているはずだからだ。それに……」
腕の中のベジータがもじもじと身を捩ったかと思えば、萎えていた悟空の陰茎を握り扱き始めた。
「べ、ベジータ?」
「んンっ……!ッ、オレがこうなったのは貴様のせいだけじゃ、ない……オレが現実に影響を与えている様に、その逆もあるということだ……ッは、ァ♡」
いやらしく握られたままの悟空のペニスは硬度を取り戻しバキバキに勃起してしまい、それを見たベジータは何かを言いたげにこちらを見つめている。そしてうつ伏せの体勢になると、ひくひくと疼く窄みを自らの指で広げて見せつけてきた。
「喜べ。貴様が想い焦がれている“ベジータ”は、貴様が思っている以上に“カカロット”のことが好きなようだぞ……♡」
ちんぽを迎える準備ができている媚穴はくぱくぱと開閉しており、悟空がそこを暴いてくるのを今か今かと待ち焦がれている。もはや言葉など必要なく、迷うことなくそこへ先走りで濡れている先端を押し付けた。
「ひぁッん♡ちんぽ来た、ぁ、♡かかろっとのちんぽ♡極太ちんぽ♡もっと奥まで突いて、あっぁン♡はやく、ぅッ、ンんッッ♡」
寝バックの体勢のまま上から押し付けた身体へピストンする度に、ナカで肉壁を犯す怒張がとろとろに溶けそうになっていく。奥を突くたびにベジータはあんあん喘ぎながら連続でメスイキしており、びくびくと疼きっぱなしだった。その姿に余計に気が昂り、ちんぽを強請る媚肉へどちゅんっと深く突いてやる。
「ふ、ァあ゛ッ♡これダメだ、ァ、ずっとイってる♡またちんぽでイっちゃう♡も、だめ♡イくの止まんないぃッ♡」
「ベジータぁ、ほんとーにオラのちんぽ大好きなんだなぁ」
「あぅ、うう♡ちんぽ好き♡好きだけど、ぉ、ぁっあッん!ちんぽよりカカロットのことが好き♡カカロットのちんぽいっぱい欲しい♡かかろっと、もっと奥まで、ぇ……――~~ッッ!!♡♡」
びゅるるっ!と最奥に種を注ぎ込むと、組み敷いている体もびくびくと痙攣しながら汗の浮かぶ肩を上下させていた。萎えたペニスを抜いた直後、突然睡魔に襲われた悟空はベジータの横に倒れてしまう。先程まで犯していた男がその姿をじっと見ていたかと思えば、小さな口が「好き」と囁いたのが見えた気がした。