あれからイレブンはユグノアに戻ると、復興作業に没頭した。カミュに行ってしまったことを反省しつつ、あの日のことはもう忘れなければならないと思ったからだ。
一日を終え、シャワーで汗を流したイレブンは自室へと戻っていた。もう少し現場が落ち着けばイシの村に戻れるだろうと考えながらベッドに腰掛ける。その衝撃で荷物をまとめていたリュックが落ちてしまい中のものが溢れ出したので慌てて片付けていると、例の筒が入っている小箱が出てきてイレブンの体は文字通り固まった。
見なかったことにして、そっと戻せばいい。なのに、きっと疲れているからだろう。頭の中で何万通りの言い訳が嵐の様に流れてきて、それに背中を押される様に小箱を開けてしまった。あの日に見た時と同じままのそれを手に取ると、イレブンは罪悪感を抱きながらベッドに腰掛けた。
(カミュの姿を見るだけ……見るだけだから)
だって、もう何ヶ月と会っていないのだ。顔を見るぐらいは許して欲しいと言い訳を並べて瞼を閉じるとイシの村の自宅の光景が映し出された。カミュもちょうどシャワーを浴びた直後の様で、髪を拭きながらテーブルのまわりで何やら荷物の整理をしている。
(またマヤちゃんと旅に出るのかな……。それまでに戻って、会えたらいいけど)
作業が終わったのか、カミュは水を飲みながらベッドに腰掛けていた。そして明かりを消して寝る準備を始めたので、イレブンは前回と同じ様に筒の中に指を入れた。
「……んぅ、ッ!?ぁっ……、ッッ♡」
まただ。恋人の甘ったるい声がビリビリと脳を刺激してきて、もっと聞きたいと欲が出てしまう。
異変に気がついたカミュはきょろきょろと辺りを見渡すと素早くベッドに潜り頭まで布団を被っている。そんなことをしても無意味なのに、と自分の意地悪な面が顔を覗かせてきた。そして、にゅぷ……と指の挿入を始めれば途端にカミュは乱れていき、あの日と同じ様に喘ぎ始めていた。
「はッ、ァああっ♡あ、あぅッ♡また、だァ♡夢、これは夢だ♡ゆめ、ゆめだから……あッぁん♡」
カミュは、これを夢だと思っているらしい。それも無理はない。突然尻の中を好き勝手にされるなんて、誰が想像するのだろうか。だけどそれなら都合が良いなとイレブンは前回よりも激しく肉壁を解し、前回見つけた彼のイイ箇所を探し当てるとそこをしつこく可愛がった。
「ぁっまた♡そこばっかりィ……ッ!ひぅっ♡やん、やぁっあァあっ♡あ、ッあん♡そこっだめ、だめぇ……――〜〜ッッ♡♡」
絶頂したらしいカミュはびくんっ♡と大きく仰け反ると身体を震わせている。そして、のそのそと服を脱ぎ始めたかと思えば汚してしまった下着と彼の萎えた先端の間をとろり……♡と系が伝うのが見えて、イレブンはまた抑えが効かなくなるなと乾いた笑みを浮かべた。
イった余韻で仰向けになったままぼーっと天井を見上げているカミュを見て、イレブンはある考えが思い浮かんだ。手にしているこの筒。今は指しか入れていないけど、もし……、もし別のものを入れたら……?
ふと視線を下げると、やっぱり自身のモノは張り詰めて服を押し上げていた。ため息をつきながら前を寛げそれを取り出すと、既に先走りで濡れている先端に筒の穴を押し付ける。すると、窄みはちゅう♡とキスをする様に吸い付いてきて、心なしか何かを待ち侘びてヒクヒク♡と疼いている気がした。
(カミュ、ごめん、ごめん。僕はきっと……君に酷いことをしている……)
目を瞑り、ずぷり……と先端を筒の中へ押し込んでいく。するとカミュは今までとは違う刺激に慌て始め、大きく足を開くと自らの後孔を手を這わ瀬はじめた。そこに自分の指を突っ込んで中で起こっていることを確かめようとしているらしいが正体が分かるはずもない。今までとは明らかに違う質量のソレが侵入してくる感覚に身体を震わせ、身を捩りなんとか耐えようとしていた。
「な、なに……なにこれッ♡今までとは違う、おっきぃ……や、やだ……やだっ♡あッぁあ゙♡」
カミュは足を開いたまま仰け反り、ぴゅっ♡ぴゅるるっ♡と熱を吐き出し大きく腰が跳ねたかと思うと枕を抱きしめたまま後孔をいじり続けていた。意味のない行動を繰り返す姿を見て心が痛むはずなのに、もっと乱れて欲しいと思ってしまうのは何故なのか。
イレブンが筒に屹立を突っ込んだままカリで入り口の浅い部分を突いてやれば、カミュは無意識なのか喘ぎながらゆっくりと腰を揺らしていた。抱きしめている枕を噛んで涎を垂らし、発生源の分からない刺激を受け止めようと全身で善がっている。
「あっあ゙ぁぁッ♡んぅっあぁ、ァあンっ♡ああっあう♡ぁんっや、ぅう……おっきぃの、きてるぅ♡ッなに……なんだこれェ……――〜〜〜ッッ!!♡♡」
今度はぴゅっ♡ぷしゅっ♡と潮を吹き、浅い呼吸を繰り返しながら焦点の合っていない目で天井を見上げていた。涎を垂らしトロトロになっているカミュの先端は淫らにぬめり、ぴくんっ♡と震えている。イレブンはその痴態を眺めながら呼吸の整っていない恋人の身体には構わず、欲望のまま一気に奥までずぷんっ!と挿入した。
「い゙っ!ぁアあッンん♡♡♡あんっ♡あぅ……ナカ、なに……何が起こって……!?やぅっふァ、あん♡ひぁっあ、んァぁっあァ……ッ♡」
ベッドに腰掛けたまま、恋人のあられもない姿に興奮して完勃ちしている怒張をずぷずぷと筒に収め、それを扱く様に筒ごと手を激しく上下させる。とちゅ♡とちゅ♡とピストンさせるとカミュの嬌声はますます甘ったるく、そして大きくなっていった。
「ぁッああ♡イくっ♡またイく、イっちゃうぅ♡なんで……やぁっあンっあァッ♡やだ、もうイきたくないィ♡イレブンでイきたい♡いれぶん、イレブン……――――〜〜!!ッッ♡♡♡」
名前を呼ばれたのが聞こえてきて、君を犯しているのは僕なのにとイレブンは媚肉を擦りながらつい最奥まで深く挿入してしまった。そのまま筒の中で達してしまい、どぴゅっ!と奥へ種を叩きつけるとカミュも同時にぴゅるるっ♡と熱を吐き出しトコロテンして、ぐったりとベッドに横たわり意識を手放していた。
(また……やってしまった)
自身から筒を抜くと、萎えたものと今し方自分が出したものが溢れてきてため息が出た。
もう、こんなことはやめなければならない。